【イベント】開催レポート「SHCAシンポジウム2025」(2025/3/1(土))

2025/03/04

一般社団法人スマートヘルスケア協会(以下、SHCA)は、未病・予防の取組に興味をお持ちの薬局、企業、自治体、保険者、薬剤師のみならずあらゆる医療介護従事者、医療・公衆衛生を学ぶ教職員・学生の皆様、ご自身の健康を気づかわれている方々を対象に「SHCAシンポジウム2025」(参加無料)を開催いたしました。

以下に開催の概要と、その様子につき、開催レポート形式でお届けいたします。

開始スライド



1. 開催概要
イベント名:「SHCAシンポジウム2025」 ~薬局を起点とした地域住民への未病・予防対策支援
日時:2025年3月1日(土)14:00 - 16:20
形式:オンライン(Zoomウェビナー)
主催:一般社団法人スマートヘルスケア協会(SHCA)
後援:厚生労働省、経済産業省、
   (公社)日本薬剤師会、(公財)北海道対がん協会、(一社)予防医療普及協会
   (公社)日本脳卒中協会、(NPO)北海道医療連携ネットワーク協議会
   (一社)日本コミュニティーファーマシー協会、(一社)薬局支援協会
   (一社)日本保険薬局協会
  

2. 開会の挨拶 岡﨑光洋 SHCA代表理事
一般社団法人スマートヘルスケア協会(以下、SHCA)代表理事の岡﨑光洋氏より、本シンポジウムの開催趣旨と、当協会の取り組みについて説明しました。
「未病・予防の社会的な意義を広めることが本シンポジウムの目的であり、薬局を通じて地域住民の健康を支援する新たな仕組みを模索している」と語り、シンポジウムが開始しました。

開会の挨拶


第1部 基調講演 座長 岡﨑光洋 SHCA代表理事
3. 基調講演: 「かかりつけ薬剤師は相談できる人」
講師:岩月進 氏(公益社団法人 日本薬剤師会 会長)
要点:
 - 薬局は単なる薬の受け渡しの場ではなく、地域住民が気軽に健康相談できる場であるべき。
 - 健康サポート薬局の役割や、薬剤師によるセルフケア支援の重要性について説明されました。
 - 予防医療の発展における、薬剤師の新たな役割を提示しました。

コメント:
岩月氏は「薬剤師がもっと身近な存在になるべき」と話し、
「患者さんが『ちょっと相談してみようかな』と思える薬局づくりが大切」と語られていました。

基調講演 岩月会長


4. SHCAの取組紹介
発表者:堀澤茉悠子 氏(SHCA事務局)
要点:
 - SHCAの取り組む「けんスポ(健康応援スポット)」認証制度の背景の紹介
 - サービス全体像として、e-ラーニング研修や薬局認証事業の成果について
 - 今後の活動予定についても触れ、より地域に出ていく必要がある

コメント:
堀澤氏は「地域に根付いた健康支援の仕組みが必要です」と語り、
「けんスポはその第一歩です」と強調し、取組紹介を終えました。

けんスポ紹介 堀澤



第2部 特別講演 座長 高橋寛 SHCA理事

高橋寛 SHCA理事


5. 医師から薬局への発信・期待
講師:加藤秀則 氏(公益財団法人 北海道対がん協会副会長・札幌がん検診センター所長)
要点:
 - 薬局が果たすべきがん予防・早期発見の役割
 - 感染が原因の1つであるがんがある
 - 健康チェック機器の活用と啓発活動の必要性
についてお話くださいました。

コメント:
加藤氏は「薬局が予防の最前線になれば、もっと多くの命を救える」と語り、
「検診の大切さをもっと伝えていきたい」と述べました。

特別講演 加藤氏




第3部 座長 赤羽根秀宜 SHCA理事

3部座長 赤羽根理事



6. 自治体の取組、薬局への発信・期待
講師:吉田亮輔 氏(北海道保健福祉部地域医療推進局 医務薬務課長)
要点:
 - 北海道における健康づくり施策の背景
 - 自治体と薬局の連携事例の紹介
 - 地域住民の健康維持に向けた新たな取り組み
それぞれの内容につき、北海道における事例としてご紹介くださいました。

コメント:
吉田氏からは「自治体と薬局の連携が進めば、住民の健康意識が大きく変わります」と指摘し、
「行政のサポートを最大限活用してほしい」と呼びかけました。

吉田氏


7. 事例紹介
(a) 予防医療を発信している団体
講師:峰宗太郎 氏(一般社団法人 予防医療普及協会 顧問)
要点:
 - 予防医療の普及に向けた情報発信の試みのご紹介
 - SNSを活用した啓発活動についてのご説明
 - 一般市民への予防医療知識の提供の重要性
につき、ご紹介くださいました。

コメント:
峰氏からは「予防医療の情報は専門家だけのものではなく、誰もが簡単にアクセスできるべきです」とし、
「SNSを活用することで多くの人に情報を届けられます」と述べていらっしゃいました。

峰氏



(b) 予防医療製品・サービス
講師:劉雷 氏(AstraZeneca株式会社 コマーシャルエクセレンス本部 Innovation Partnerships & i2.JP Director)
要点:
 - 患者中心の取組における未病・予防を支援するエコシステムの構築
 - 産学官連携による医療ソリューションの開発
 - 薬局が果たすべき役割と新技術の活用
につき、お話くださいました。

コメント:
劉氏から「データを活用すれば、予防医療の可能性はさらに広がります」と述べ、
「薬局との協力でより良いサービスを提供したい」とおっしゃっていました。

劉氏



8. 閉会の挨拶 平井みどり SHCA理事

平井みどり SHCA理事

SHCA理事の平井みどり氏より総括の言葉を述べました。
「本シンポジウムが未病・予防医療における薬局の役割を再認識する機会になりました」と総括し、登壇者・参加者の皆様に対し、感謝を述べました。



9. まとめ
「SHCAシンポジウム2025」は、薬局が地域の健康拠点となるために必要となることは何であるかを考える、有意義な場となりました。
薬剤師、医師、自治体関係者、企業が一堂に会し、実践的なアイデアを共有することで、今後の未病・予防医療の発展に寄与することにつながる一助になるよう、SHCAとしても努めてまいります。

以上